‌有棘細胞癌のTNM分類(UICC 第 8 版)

外陰,陰茎,肛門皮膚,眼瞼,頭頸部を除く皮膚原発有棘細胞癌

T(原発腫瘍)

TX原発腫瘍の特定が不可能
T0原発腫瘍を認めない
Tis上皮内癌
T1最大径が 2 cm 以下の腫瘍
T2最大径が>2 cm かつ≦4 cm の腫瘍
T3最大径が>4 cm,または軽度の骨びらん,もしくは神経周囲浸潤もしくは深部浸潤 * を伴う腫瘍
T4a肉眼的軟骨/骨髄浸潤を伴う腫瘍
T4b椎間孔への浸潤および/または椎間孔から硬膜上腔までの浸潤を含む中軸骨格浸潤を伴う腫瘍
*深部浸潤は皮下脂肪をこえる,または(隣接正常上皮の顆粒層から腫瘍基部までを測って)6 mm をこえる浸潤と定義し,T3の神経周囲浸潤は該当神経の臨床的または放射線画像的な浸潤で椎間孔または頭蓋底の浸潤や侵入がないものと定義する.同時性の多発腫瘍では,最も進展した腫瘍の T 分類で表示する.そして腫瘍の個数を()に記入する.例:(5)

N(領域リンパ節)

原発部位領域リンパ節
頭頸部同側耳前,顎下,頸部,及び鎖骨上窩リンパ節
胸部同側腋窩リンパ節
上肢同側上腕骨の内側上顆及び腋窩リンパ節
腹部,腰部,臀部同側鼠径リンパ節
下肢同側膝窩及び鼠径リンパ節

上記部位での境界領域の腫瘍

原発腫瘍が境界域に存在する場合は両側とも領域リンパ節とする.境界域とは以下の部位において 4 cm 幅(正中から左右に 2 cm ずつ)のバンドで示される.

区間領域リンパ節
右/左正中線
頭頸部/胸郭鎖骨-肩峰-上肩-肩甲端
胸郭/上肢肩-腋窩-肩
胸郭/腹部,腰部,臀部前面:臍と肋骨弓の中間,後
面:胸椎の下縁
腹部,腰部,臀部/下肢鼠径-転子-臀裂
NX領域リンパ節転移の評価が不可能
N0領域リンパ節転移なし
N1単発性のリンパ節転移で,最大径が 3 cm 以下
N2同側の単発性リンパ節転移で,最大径が 3 cm をこえるが 6 cm 以下,または同側の多発リンパ節転移で,すべて最大径が 6 cm 以下
N3単発性リンパ節転移で,最大径が 6 cm をこえる
*領域リンパ節以外への転移(対側のリンパ節への転移を含む)は M1 とする.

M(遠隔転移)

MX遠隔転移の評価が不可能
M0遠隔転移なし
M1遠隔転移あり

STAGE(病期)

N0N1N2N3
Tis0
T1IIIIIV AIV A
T2IIIIIIV AIV A
T3IIIIIIIV AIV A
T4a, T4bIV AIV AIV AIV A
M1IV BIV BIV BIV B
  • 2cm以下はI期
  • 2-4cmはII期
  • 4cm以上or骨びらん、神経周囲浸潤、深部浸潤でⅢ期
  • 3cm以下の単発リンパ節転移があればIII期,それ以上のN病変でⅣ期
  • メタがあればIVB期
  • 残りがIVA期

頭頸部皮膚原発有棘細胞癌(眼瞼を除く)

T(原発腫瘍)

TX原発腫瘍の特定が不可能
T0原発腫瘍を認めない
Tis上皮内癌
T1最大径が 2 cm 以下の腫瘍
T2最大径が>2 cm かつ≦4 cm の腫瘍
T3最大径が>4 cm,または軽度の骨びらん,もしくは神経周囲浸潤もしくは深部浸潤**を伴う腫瘍
T4a肉眼的軟骨/骨髄浸潤を伴う腫瘍
T4b椎間孔への浸潤および/または椎間孔から硬膜上腔までの浸潤を含む中軸骨格浸潤を伴う腫瘍
**深部浸潤は皮下脂肪をこえる,または(隣接正常上皮の顆粒層から腫瘍基部までを測って)6 mm をこえる浸潤と定義し,T3の神経周囲浸潤は該当神経の臨床的または放射線画像的な浸潤で椎間孔または頭蓋底の浸潤や侵入がないものと定義する.

cN(領域リンパ節 臨床的分類)

*領域リンパ節は,同側耳前,顎下,頸部および鎖骨上窩リンパ節

NX領域リンパ節転移の評価が不可能
N0領域リンパ節転移なし
N1同側の単発性リンパ節転移で最大径が 3 cm 以下かつ節外浸潤なし
N2
N2a同側の単発性リンパ節転移で最大径が 3 cm をこえるが 6 cm 以下かつ節外浸潤なし
N2b同側の多発性リンパ節転移で最大径が 6 cm 以下かつ節外浸潤なし
N2c両側または対側のリンパ節転移で最大径が6 cm 以下かつ節外浸潤なし
N3
N3a最大径が 6 cm をこえるリンパ節転移で節外浸潤なし
N3b単発性または多発性リンパ節転移で臨床的節外浸潤 * あり
*皮膚浸潤か,下層の筋肉もしくは隣接構造に強い固着や結合を示す軟部組織の浸潤がある場合,または神経浸潤の臨床的症状がある場合は,臨床的節外浸潤として分類する.

pN(領域リンパ節 臨床的分類)

NX領域リンパ節転移の評価が不可能
N0領域リンパ節転移なし
N1同側の単発性リンパ節転移で最大径が 3 cm 以下かつ節外浸潤なし
N2
N2a同側の単発性リンパ節転移で最大径が 3 cm 以下かつ節外浸潤あり,または最大径が 3 cm をこえるが 6 cm 以下かつ節外浸潤なし
N2b同側の多発性リンパ節転移で最大径が 6 cm 以下かつ節外浸潤なし
N2c両側または対側のリンパ節転移で最大径が6 cm 以下かつ節外浸潤なし
N3
N3a最大径が 6 cm をこえるリンパ節転移で節外浸潤なし
N3b最大径が 3 cm をこえるリンパ節転移で節外浸潤あり,または同側の多発性リンパ節転移もしくは対側もしくは両側のリンパ節転移で節外浸潤あり

M(遠隔転移)

MX遠隔転移の評価が不可能
M0遠隔転移なし
M1遠隔転移あり

STAGE(病期)

N0N1N2N3
Tis0
T1IIIIIV AIV A
T2IIIIIIV AIV A
T3IIIIIIIV AIV A
T4a, T4bIV AIV AIV AIV A
M1IV BIV BIV BIV B
  • 2cm以下はI期
  • 2-4cmはII期
  • 4cm以上or骨びらん、神経周囲浸潤、深部浸潤かつ3cm以下の単発リンパ節転移でIII期
  • メタがあればIVB期
  • 残りがIVA期

眼瞼皮膚原発有棘細胞癌

T(原発腫瘍)

TX原発腫瘍の特定が不可能
T0原発腫瘍を認めない
Tis上皮内癌
T1最大径が 10 mm 以下の腫瘍
T1a瞼板や眼瞼縁に浸潤していない腫瘍
T1b瞼板や眼瞼縁に浸潤する腫瘍
T1c眼瞼全層に浸潤する腫瘍
T2最大径が 10 mm をこえるが,20 mm 以下の腫瘍
T2a瞼板や眼瞼縁に浸潤していない腫瘍
T2b瞼板や眼瞼縁に浸潤する腫瘍
T2c眼瞼全層に浸潤する腫瘍
T3最大径が 20 mm をこえる腫瘍
T3a瞼板や眼瞼縁に浸潤していない腫瘍
T3b瞼板や眼瞼縁に浸潤する腫瘍
T3c眼瞼全層に浸潤する腫瘍
T4隣接する眼球組織または眼窩組織または顔面組織に浸潤するすべての腫瘍
T4a眼球組織または眼窩内組織に浸潤する腫瘍
T4b眼窩骨壁に浸潤もしくはこれをこえて浸潤する腫瘍,または副鼻腔まで進展する腫瘍

N(領域リンパ節)

NX領域リンパ節転移の評価が不可能
N0領域リンパ節転移なし
N1最大径が 3 cm 以下の同側単発性領域リンパ節転移
N2最大径が 3 cm をこえる同側の単発性リンパ節転移,または両側もしくは対側のリンパ節転移

M(遠隔転移)

MX遠隔転移の評価が不可能
M0遠隔転移なし
M1遠隔転移あり

STAGE(病期)

N0N1N2
Tis0
T1a-T1cI AIII AIIIB
T2aI BIII AIIIB
T2bII AIII AIIIB
T2cII AIII AIIIB
T3a-T3cII AIII AIIIB
T4a, T4bII BIII AIIIB
M1IVIVIV
  • 1cm以下はIA期
  • 1-2cmかつ瞼板や眼瞼縁に浸潤していない腫瘍はIB期
  • 1-2cmかつ瞼板や眼瞼縁に浸潤以上or2cm以上IIA期
  • 眼球組織、眼窩組織異常に浸潤IIB期
  • 3cm 以下の同側単発性領域リンパ節転移があればIIIA期
  • 3cm 以上の同側単発性領域リンパ節以上の転移があればIIIB期
  • メタがあればIV期

陰茎,外陰,肛門に生じた有棘細胞癌

各分野のガイドライン参照

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