抗アレルギー薬

皮膚科専門医試験対策

抗アレルギー薬の投与可能年齢

添付文章記載の投与可能年齢をまとめました.

年齢   錠以外の剤型 過敏症以外の禁忌
6ヶ月から

ザジテンⓇ(ケトチフェンフマル酸) DS,Sy てんかん
アレグラⓇ(フェキソフェナジン) DS
ザイザルⓇ(レボセチリジン) Sy 高度の腎機能障害
1歳から ニポラジンⓇ(メキタジン) Sy,細粒 閉塞隅角緑内障,尿路閉塞性疾患
2歳から

アレロックⓇ(オロパタジン) 顆粒
ジルテックⓇ(セチリジン) DS 重度の腎機能障害
3歳から
アレジオンⓇ(エピナスチン) DS
クラリチンⓇ(ロラタジン) DS
7歳から タリオンⓇ(ベポタスチンベシル)
12歳から

ルパフィンⓇ(ルパタジン)
デザレックスⓇ(デスロラタジン) ロラタジン過敏症

成人


ビラノアⓇ (ビラスチン)
エバステルⓇ(エバスチン)
レミカットⓇ(エメダスチンフマル)
  • ザジテンがてんかんに禁忌であることに注意が必要.
  • 添付文書の記載の拡大解釈でエバステルⓇ(エバスチン)は7歳以上の小児に処方することもある.

自動車運転時の注意事項の有無

添付文章上の記載 薬剤名
自動車運転時の注意の記載なし デザレックスⓇ(デスロラタジン)
ビラノアⓇ (ビラスチン)
アレグラⓇ(フェキソフェナジン)
クラリチンⓇ(ロラタジン)
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。(運転注意 タリオンⓇ(ベポタスチンベシル)
アレジオンⓇ(エピナスチン)
エバステルⓇ(エバスチン)
自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。(運転不可 ザジテンⓇ(ケトチフェンフマル)
ザイザルⓇ(レボセチリジン)
ニポラジンⓇ(メキタジン)
ジルテックⓇ(セチリジン)
アレロックⓇ(オロパタジン)
レミカットⓇ(エメダスチンフマル)
アレサガⓇ(エメダスチンフマル)
ルパフィンⓇ(ルパタジン)

腎機能低下時および透析時の使用方法

CKD診療ガイド2012年白鷺病院透析患者に対する投薬ガイドライン,添付文章を参考にまとめました.

保存機CKD,透析患者への投与方法 薬剤名
減量の必要なし エバステルⓇ(エバスチン)
ザジテンⓇ(ケトチフェンフマル)
アレジオンⓇ(エピナスチン)
ニポラジンⓇ(メキタジン)
クラリチンⓇ(ロラタジン)(慎重投与)
慎重投与 ビラノアⓇ (ビラスチン)
ルパフィンⓇ(ルパタジン)
デザレックスⓇ(デスロラタジン)
減量の必要あり アレロックⓇ(オロパタジン)
アレグラⓇ(フェキソフェナジン)
ザイザルⓇ(レボセチリジン)
ジルテックⓇ(セチリジン)
タリオンⓇ(ベポタスチンベシル)

 

減量方法

妊娠と授乳

添付文章上は基本的に投与可能とは記載されていないため,皮膚科専門医試験で問われることはないと思いますが,臨床上困ることも多いので調べてみました.

授乳中に内服可能な抗アレルギー薬

ロラタジンとフェキソフェナジンは母乳への移行が極めて少ない.

デザレックスⓇ(デスロラタジン)
アレグラⓇ(フェキソフェナジン)
クラリチンⓇ(ロラタジン)
レスタミンコーワⓇ(ジフェンヒドラミン)

国立成育医療研究センター 授乳中に安全に使用できると考えられる薬より引用

妊娠中に投与可能な抗アレルギー薬

基本的に現在日本で承認されている抗ヒスタミン薬はいずれも催奇形性の報告はない.

より安全と言われているのが下記薬剤.

ポララミンⓇ (クロルフェニラミンマレイン)
タベジールⓇ(クレマスチンフマル)
アタラックスⓇ (ヒドロキシジン)
クラリチンⓇ(ロラタジン)
ジルテックⓇ(セチリジン)
アレグラⓇ(フェキソフェナジン)

「妊娠・授乳と薬」より引用

コメント

  1. ひふラボ より:

    皮膚科の経済学先生@hihunaika,デルマ侍先生@DermaSamuraiからエバステルⓇ(エバスチン)は7歳以上の小児への投与に関してご指摘いただきました.

    https://twitter.com/hifu_labo/status/1430149352119443462

    注釈として,

    下記文言を追加いたしました.

    ・添付文書の記載の拡大解釈でエバステルⓇ(エバスチン)は7歳以上の小児に処方することもある.

    ご指摘ありがとうございます.

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