*深部浸潤は皮下脂肪をこえる,または(隣接正常上皮の顆粒層から腫瘍基部までを測って)6 mm をこえる浸潤と定義し,T3の神経周囲浸潤は該当神経の臨床的または放射線画像的な浸潤で椎間孔または頭蓋底の浸潤や侵入がないものと定義する.同時性の多発腫瘍では,最も進展した腫瘍の T 分類で表示する.そして腫瘍の個数を()に記入する.例:(5)
N(領域リンパ節)
原発部位
領域リンパ節
頭頸部
同側耳前,顎下,頸部,及び鎖骨上窩リンパ節
胸部
同側腋窩リンパ節
上肢
同側上腕骨の内側上顆及び腋窩リンパ節
腹部,腰部,臀部
同側鼠径リンパ節
下肢
同側膝窩及び鼠径リンパ節
上記部位での境界領域の腫瘍
原発腫瘍が境界域に存在する場合は両側とも領域リンパ節とする.境界域とは以下の部位において 4 cm 幅(正中から左右に 2 cm ずつ)のバンドで示される.
区間
領域リンパ節
右/左
正中線
頭頸部/胸郭
鎖骨-肩峰-上肩-肩甲端
胸郭/上肢
肩-腋窩-肩
胸郭/腹部,腰部,臀部
前面:臍と肋骨弓の中間,後 面:胸椎の下縁
腹部,腰部,臀部/下肢
鼠径-転子-臀裂
NX
領域リンパ節転移の評価が不可能
N0
領域リンパ節転移なし
N1
単発性のリンパ節転移で,最大径が 3 cm 以下
N2
同側の単発性リンパ節転移で,最大径が 3 cm をこえるが 6 cm 以下,または同側の多発リンパ節転移で,すべて最大径が 6 cm 以下
N3
単発性リンパ節転移で,最大径が 6 cm をこえる
*領域リンパ節以外への転移(対側のリンパ節への転移を含む)は M1 とする.
M(遠隔転移)
MX
遠隔転移の評価が不可能
M0
遠隔転移なし
M1
遠隔転移あり
STAGE(病期)
N0
N1
N2
N3
Tis
0
–
–
–
T1
I
III
IV A
IV A
T2
II
III
IV A
IV A
T3
III
III
IV A
IV A
T4a, T4b
IV A
IV A
IV A
IV A
M1
IV B
IV B
IV B
IV B
2cm以下はI期
2-4cmはII期
4cm以上or骨びらん、神経周囲浸潤、深部浸潤でⅢ期
3cm以下の単発リンパ節転移があればIII期,それ以上のN病変でⅣ期
メタがあればIVB期
残りがIVA期
頭頸部皮膚原発有棘細胞癌(眼瞼を除く)
T(原発腫瘍)
TX
原発腫瘍の特定が不可能
T0
原発腫瘍を認めない
Tis
上皮内癌
T1
最大径が 2 cm 以下の腫瘍
T2
最大径が>2 cm かつ≦4 cm の腫瘍
T3
最大径が>4 cm,または軽度の骨びらん,もしくは神経周囲浸潤もしくは深部浸潤**を伴う腫瘍
T4a
肉眼的軟骨/骨髄浸潤を伴う腫瘍
T4b
椎間孔への浸潤および/または椎間孔から硬膜上腔までの浸潤を含む中軸骨格浸潤を伴う腫瘍
**深部浸潤は皮下脂肪をこえる,または(隣接正常上皮の顆粒層から腫瘍基部までを測って)6 mm をこえる浸潤と定義し,T3の神経周囲浸潤は該当神経の臨床的または放射線画像的な浸潤で椎間孔または頭蓋底の浸潤や侵入がないものと定義する.
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