H30-2018年度皮膚科専門医認定試験問題 41-60

平成30年度(2018年度)皮膚科専門医試験

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選択問題

問題 41.化学熱傷初期にポリエチレングリコールを用いるのはどれか.

1. 生石灰
2. セメント
3. フッ化水素
4. フェノール
5. グリコール酸

4

熱傷「化学熱傷:誰もが知っておきたい知識」参照

  1. アルカリ製剤は基本的には水で洗浄.水と反応して熱を生じるが大量の水で洗浄すれば問題ない.
  2. アルカリ製剤は基本的には水で洗浄.
  3. 大量の水で洗浄後,
    ①グルコン酸カルシウムの外用,局注,持続静注
    ②塩化ベンゼトニウム,塩化ベンザルニウムによる洗浄
    ③硫酸マグネシム湿布
    ④抜爪
  4. ポリエチレングリコール洗浄,清拭
  5. ケミカルピーリングで用いられる.

問題 42.75 歳,女性.6 ヵ月前から口腔粘膜に疼痛があり,食事摂取が困難となった.図 8 に初診時の臨床像を示す.この患者にみられる自己抗体が認識する可能性が考えられる分子はどれか.2 つ選べ.


1. ラミニン 332
2. コラーゲン 7
3. コラーゲン 17(BP180)
4. デスモグレイン 3
5. インテグリン α6β4

1.3?.5

粘膜類天疱瘡(あた259)

基底膜内部の構造物を選択すればよい?


  1. 後天性表皮水疱症の自己抗原
  2. コラーゲン17のC末端であれば正解であった?
  3. 尋常性天疱瘡(あた249),増殖性天疱瘡(あた252)の自己抗原

問題 43.水疱性類天疱瘡の診断のために行う検査のうち,保険算定できる検査法はどれか.3 つ選べ.

1. BP180 NC16a 領域の ELISA(Enzyme-linked immunosorbent assay)法
2. BP230 ELISA 法
3. BP180 NC16a 領域の CLEIA(Chemiluminescence enzyme immunoassay)法
4. BP180 免疫ブロット法
5. 4 種類以上の抗体を用いた蛍光抗体直接法

1.3.5

類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)診療ガイドライン参照

問題 44.結節性筋膜炎について正しいのはどれか.2つ選べ.


1. 高齢者に多い.
2. 上肢より下肢に多い.
3. 自然治癒傾向がある.
4. 圧痛があることが多い.
5. 好酸球浸潤が目立つことが多い.

3.4

あた435

  1. 30代に多い.
  2. 前腕に多い.
  3. 筋膜付近で幼若な繊維芽細胞様細胞が不規則(束状,渦巻き状)に増殖.血管造成,ムチン沈着,核分裂像あり.

問題 45.サルコイドーシスの頻度で誤っているのはどれか.


1. 性別頻度:女性>男性
2. 好発年齢層:30 代>60 代
3. 初発自覚症状:皮膚症状>呼吸器症状
4. 皮膚サルコイド病型頻度:結節型>皮下型
5. 病理所見の陽性頻度:Asteroid 小体 >Schauman 小体

2

あた344

  1. ○ 女性に多い
  2. ✕ 20代と50代の二相性.男性は20代が多く,女性は60代が多い.
  3. ○ 初発症状は,目>皮膚>肺
  4. ○ 結節型>局面型>皮下型>瘢痕浸潤型
  5. ○ Schauman小体は稀,Asteroid bodyは約30%でみられる.

問題 46.62 歳,女性.約 1 年前から体幹・四肢に図9a に示すような紅斑が多発してきた.生検組織像を図 9b に示す.胸部 X 線:異常なし,血清 ACE 値:正常.この患者の合併症として重要なのはどれか.


1. 脱毛
2. 糖尿病
3. 視力低下
4. 光線過敏
5. 甲状腺機能低下

2

汎発型環状肉芽腫 あた348

セミナリウム「柵状肉芽腫を呈する環状皮疹だけではない環状肉芽腫」からの出題

HE染色は,変性した線維成分の周囲を組織球やリンパ球がとり囲む柵状肉芽腫(Palisaded granuloma)をしめし,コロイド鉄染色は,不完全壊死をきたした部位のムチンの沈着をしめしている.

汎発型環状肉芽腫は中高年に好発し,糖尿病を合併している症例が多い.

問題 47.生後 3 か月,男児.約 2 か月前より腹部に紫斑を伴う小丘疹が出現し,躯幹全体と間擦部に拡大してきた(図 10a).生検組織像を図 10b に示す.免疫染色で陽性を示すのはどれか.

1. CD1a
2. CD3
3. CD20
4. CD30
5. CD56

Langerhans細胞組織球症 あた480

Langerhans細胞の腫瘍性増殖をきたす疾患.発症年齢や臨床症状からLetterer-Siwe病,Hand-Schüller-Christian病,好酸球性肉芽腫の3型に分類されていたが,現在は統一してLCHとよばれる.

Letterer-Siwe病

乳児期に急激に発症し,全身に出血性小丘疹が出現.写真はこれを示している.

病理は,表皮向性を伴う大型の組織球用細胞が真皮で増殖してる様をしめす.CD1a,S-100陽性

他の免疫染色は,免疫染色のまとめ参照

問題 48.不完全脱色素斑を生じるのはどれか.2 つ選べ.


1. 尋常性白斑
2. 老人性白斑
3. Sutton 母斑
4. 脱色素性母斑
5. Vogt・小柳・原田病

2.4

完全色素斑は境界がはっきりしている白斑を指し,不完全色素班は境界がはっきりしていない白斑を指す.

尋常性白斑診療ガイドライン参照

完全脱色素斑 尋常性白癬,外陰部Paget病,黒色腫関連白斑(Sutton母斑),Vogt・小柳・原田病
不完全脱色素班 白色粃糠疹,斑状類乾癬,尋常性類乾癬,強皮症,熱傷,薬剤による脱色素斑,老人性白斑,梅毒性白斑,癜風,脱色素性母斑
  1. あた305 後天的にメラノサイトが減少ないし消失するために,脱色素斑を形成. 
  2. あた308 特発性滴状色素減少症 メラノサイトの老化による機能低下.活性型メラノサイトと,メラノソームの減少を認める.
  3. あた307 母斑細胞性母斑(黒子)を中心に,周囲に楕円形の白斑を生じたの.中心の黒子部に存在するメラニンに対する自己免疫が生じ,その免疫反応が周囲のメラニンに対して起きて白斑が生じる.
  4. あた308 先天的に皮膚の一部においてメラノサイトの機能低下が生じたもの.メラノサイトの数は不変.生下時~生後まもなくから背部や殿部などに不完全脱色素班を認める.
  5. あた307 メラノサイトに対する自己免疫によって発症.ぶどう膜炎,皮膚,内耳,髄膜に炎症を生じる.ぶどう膜炎や白毛,脱毛,白斑を認める.HLA-DR4,DR53と強い相関.

問題 49.肝斑について正しいのはどれか.2 つ選べ.

1. 両側性に生じる.
2. 閉経期の女性に好発する.
3. 表皮基底層のメラニンが増加している.
4. Q スイッチルビーレーザーが有効である.
5. 色素斑と正常部との境界は不明瞭である.

1.3

あた309

紫外線により夏季に悪化し,冬季に軽減する.

妊娠を契機に悪化うるものを妊娠性肝斑という.

太田母斑や後天性真皮メラノーシスとの鑑別が重要であるが,肝斑は基底層のメラニン増加で青色調にならないが,前者は真皮上層から下層のメラニン増加であり,青色調になり境界も不明瞭.

  1. ○ 頬部を中心に対称性
  2. ✕ 30歳以降の女性に好発.男性はまれ
  3. ✕ レーザー療法は色素の増強を生じるため禁忌

問題 50.色素異常症に関する原因遺伝子として正しいのはどれか.2 つ選べ.


1. まだら症 ――――――――――――MITF
2. 眼皮膚白皮症(OCA)3 型 ――――MATP
3. 眼皮膚白皮症(OCA)4 型 ――――TRP-1
4. Chédiak-Higashi 症候群 ―――――LYST
5. 遺伝性対側性色素異常症 ―――――ADAR1

4.5

色素異常症参照

  1. KIT あた306 常染色体優性遺伝 90%の症例で前頭部から前額部にかけて三角形~ひし形の白毛および白斑部をみとめる(ホワイト・フォアロック white forelock).白斑や白毛は生下時から存在し,加齢によって変化しない.
  2. TYRP1 あた304
  3. SLC45A2(MATP) あた304
  4. ○ あた304 常染色体劣性遺伝.微小管ふぁ正常に機能せずに発症.メラノサイトの輸送障害による部分的白皮症と光線過敏症.病理組織学的に末梢白血球に巨大リソソーム顆粒(ペルオキシダーゼ陽性)を認める.
  5. ○ 遺伝性対側性色素異常症(遠山) あた311 常染色体優性遺伝.四肢末端に両側性に褐色斑と脱色素斑が多発.顔面に雀卵斑様の色素斑を生じやすい.アジア人に多い.網状肢端色素沈着症(北村)との鑑別点は,遠山は色素斑に皮膚陥凹を伴わないことと,脱色素斑を認める点で異なる.

病型(すべて常染色体劣性遺伝)
OCA1型 チロシナーゼ遺伝子関連型
1A 酵素活性が全くない(チロシンキナーゼ陰性型)
1B 酵素活性をわずかに残す(黄色変異型)
1MP 最小色素型(minimal pigmentation)
1TS 温度感受性型(temperature sensitive)
OCA2型 P遺伝子関連型
OCA3型 TRP-1関連型
OCA4型 MATP遺伝子型
HPS型 Hermansky-Pudlak症候群
CHS型 Chédiak-Higashi症候群

問題 51.22 歳,男性.図 11 のような皮疹が四肢に左右対称性に生じた.本症の原因として頻度が高いのはどれか.3 つ選べ.

1. 薬疹
2. 光線過敏
3. 亜鉛欠乏
4. マイコプラズマ感染
5. 単純へルペスウイルス感染

1.4.5

図は多形紅斑 あた139

問題 52.40 歳,女性.初診の 4 日前より左側腹部に痤瘡様皮疹が出現し,急速に増悪した(図 12).抗菌薬内服・外用にて経過観察していたところ病変の潰瘍化と 37℃台の発熱が出現した.白血球 12,300/μl,CRP 5.04 mg/dl,細菌培養陰性であった.基礎疾患として可能性が最も高いのはどれか.


1. 潰瘍性大腸炎
2. 糖尿病
3. 後天性免疫不全症候群
4. 大動脈炎症候群
5. サルコイドーシス

1

写真は壊疽性膿皮症 あた176

基礎疾患として最も多いのは炎症性腸疾患

血管炎、白血病、関節リウマチ、サルコイドーシスなども

問題 53.重症多形滲出性紅斑 スティーヴンス・ジョンソン症候群・中毒性表皮壊死症診療ガイドライン(日本皮膚科学会)の Stevens-Johnson 症候群の診断基準において主要所見(必須)でないものはどれか.


1. 発熱がある.
2. 多形紅斑重症型を除外できる.
3. 病理組織学的に表皮の壊死性変化を認める.
4. 紅斑は顔面,頸部,体幹優位に全身性に分布する.
5. 皮膚粘膜移行部の広範囲で重篤な粘膜病変がみられる.

4

あた143

重症多形滲出性紅斑 スティーヴンス・ジョンソン症候群・中毒性表皮壊死症 診療ガイドライン 参照

主要所見(必須)
  1. 皮膚粘膜移行部(眼,口唇,外陰部など)の広範囲で重篤な粘膜病変(出血・血痂を伴うびらん等)がみられる.
  2. 皮膚の汎発性の紅斑に伴って表皮の壊死性障害に基づくびらん・水疱を認め,軽快後には痂皮,膜様落屑がみられる.その面積は体表面積の 10%未満である.但し,外力を加えると表皮が容易に剝離すると思われる部位はこの面積に含まれる.
  3. 発熱がある.
  4. 病理組織学的に表皮の壊死性変化を認める*.
  5. 多形紅斑重症型(erythema multiforme[EM]major)**を除外できる.
副所見
  1. 紅斑は顔面,頸部,体幹優位に全身性に分布する.紅斑は隆起せず,中央が暗紅色の flat atypical targets を示し,融合傾向を認める.
  2. 皮膚粘膜移行部の粘膜病変を伴う.眼病変では偽膜形成と眼表面上皮欠損のどちらかあるいは両方を伴う両眼性の急性結膜炎がみられる.
  3. 全身症状として他覚的に重症感,自覚的には倦怠感を伴う.口腔内の疼痛や咽頭痛のため,種々の程度に摂食障害を伴う.
  4. 自己免疫性水疱症を除外できる.
診断
副所見を十分考慮の上,主要所見 5 項目を全て満たす場合,SJS と診断する.初期のみの評価ではなく全経過の評価により診断する.
<参考>
  1. 多形紅斑重症型との鑑別は主要所見 1~5 に加え,重症感・倦怠感,治療への反応,病理組織所見における表皮の壊死性変化の程度などを加味して総合的に判断する.
  2. *病理組織学的に完成した病像では表皮の全層性壊死を呈するが,少なくとも 200 倍視野で 10 個以上の表皮細胞(壊)死を確認することが望ましい.
  3. **多形紅斑重症型(erythema multiforme[EM]major)とは比較的軽度の粘膜病変を伴う多形紅斑をいう.皮疹は四肢優位に分布し,全身症状としてしばしば発熱を伴うが,重症感は乏しい.SJS とは別疾患である.
  4. まれに,粘膜病変のみを呈する SJS もある.

問題 54.アスピリン不耐症の症状出現時に副腎皮質ステロイド薬を点滴静注する場合,比較的安全な製剤(商品名)はどれか.2 つ選べ.


1. サクシゾンⓇ
2. デカドロンⓇ
3. リンデロンⓇ
4. ソル・メドロールⓇ
5. 水溶性プレドニンⓇ

2.3

NSAIDs(解熱鎮静薬)不耐症・過敏症 参照

アスピリン不耐症のステロイドの使用に関しては,リン酸エステル型のステロイドを用い,コハク酸エステル型は避ける.


  リン酸エステル型 コハク酸エステル型(禁忌)
ヒドロコルチゾン 水溶性ハイドロコートンⓇ サクシゾンⓇ,ソル・コーテフⓇ
プレドニゾロン コーデルゾールⓇ 水溶性プレドニンⓇ
メチルプレドニゾロン   ソル・メドロールⓇ
デキサメサゾン デカドロンⓇ  
ベタメサゾン リンデロンⓇ  

問題55.50人に1人の保因者がいる常染色体劣性遺伝性疾患(浸透率 100%)において予想される有病率はどれか.


1. 1/500
2. 1/1,000
3. 1/2,500
4. 1/5,000
5. 1/10,000

5

1/50×1/50×1/4=1/10000

問題 56.Fabry 病について正しいのはどれか.2 つ選べ.


1. 男性より女性の患者数のほうが圧倒的に多い.
2. 被角血管腫は,通常思春期以降に生じる.
3. 低汗症を呈する.
4. α-ガラクトシダーゼ A の異常で発症する.
5. 有効な治療法は未だに存在しない.

3.4

あた334

小児慢性特定疾患情報センターのファブリー病の説明サイト参照

  1. X連鎖性遺伝であり,男性の方が多い.
  2. 被角血管腫は幼少時から生じ,年齢とともに増加する.
  3. ○ 四肢のリンパ浮腫や乏汗症を生じる.
  4. 酵素補充療法として遺伝子組換えα-ガラクトシダーゼが用いられる.

問題 57.全身性アミロイドーシスで高頻度に認められる症状はどれか.3 つ選べ.


1. 多毛症
2. 巨大舌
3. 爪囲紅斑
4. pinch purpura
5. 強皮症様の手指硬化

2.4.5

あた317

全身性アミロイドーシスの約7割がAL(免疫グロブリン軽鎖)によるALアミロイドーシス(免疫グロブリン性アミロイドーシス).

多発性骨髄腫に随伴する型(20%)と骨髄腫がみつからない原発性(80%)に分かれる.形質細胞異常症により,骨髄内の異常クローンが軽鎖を過剰産生することにより,そればアミロイドALとして組織に障害をおこす.Bence Johns蛋白の分解機構障害が原因の1つとしても考えられている.

アミロイド沈着による血管脆弱化のため,紫斑や斑状出血が生じやすく,pinch purpuraと呼ばれる.

アミロイドが沈着し,全身性強皮症様の手指の効果,爪変形,巨大舌,嗄声などを認める.

問題 58.大量飲酒歴のある 70 歳男性の露光部に図 13で示す皮疹が出現し,採血で肝機能障害を認めた.この疾患に関する記述で正しいのはどれか.2 つ選べ.


1. C 型肝炎ウイルス感染が誘因となる.
2. 赤血球中のウロポルフィリンが増加する.
3. 尿中のウロポルフィリンが増加する.
4. 尿に Wood 灯を照射すると緑色の蛍光を発する.
5. 輸血が効果的な治療法である.

1.3

晩発性皮膚ポルフィリン症 あた331

  1. C型肝炎,アルコール長期接種,血液透析,薬剤(エストロゲン,ヘキサクロロベンゼン,鉄剤,SU剤)などが誘因
  2. 赤血球中のウロポルフィリンが増加するのは,先天性骨髄性ポルフィリン症
  3. 赤色に発光.
  4. 瀉血が治療.他,禁酒,遮光,鉄キレート剤,肝庇護薬療法,炭酸水素ナトリウムなど.
    光線過敏 原因酵素 遺伝形式 赤血球中 尿中 糞便中
URO CP PP URO CP URO CP PP
骨髄性 先天性骨髄性ポルフィリン症 UROS AR ++ ++ ++ ++ ++ ++
骨髄性ポルフィリン症 FECH AD ++ ++
肝性および骨髄性 肝赤芽球性ポルフィリン症 UROD AR
肝性 急性間欠性ポルフィリン症 HMBS AD
ALAD欠損性ポルフィリン症 ALAD AR
多様性(異型)ポルフィリン症 PPOX AD ++ ++
遺伝性コプロポルフィリン症 CPO AD
晩発性皮膚ポルフィリン症 UROD AD ++ ++

URO:ウロポルフィリン,CP:コプロポルフィリン,PP:プロトポルフィリン

問題 59.弾性線維性仮性黄色腫(Pseudoxanthomaelasticum)について正しいのはどれか.


1. すべて常染色体優性遺伝である.
2. エラスチン遺伝子の異常で起こる.
3. 膠原線維の膨化・断裂が特徴である.
4. 真皮のカルシウム沈着が特徴である.
5. 皮膚症状は通常幼児期からみられる.

4

あた353

  1. 常染色体劣性遺伝.キェリアの頻度が高く,偽性常染色体優性遺伝形式をとることもある.
  2. ABCC6(MRP6)遺伝子変異
  3. 膠原線維ではなく,弾性線維の膨化と断裂がみられる.
  4. 石灰沈着も特徴
  5. 皮疹は幼少期からみられる.

問題 60.35 歳,男性.5 日前より疼痛を伴う腫瘤が臍部に出現した.排膿を伴うため近医皮膚科を受診し,抗菌薬を投与されるも増悪したため当院受診となった.図 14a に初診時の臨床像を,図 14b に腹圧を加えた際の臨床像を示す.CT による画像検査では図14c の所見を認めた.正しい診断はどれか.


1. 臍炎
2. 尿膜管遺残
3. 化膿性粉瘤
4. 化膿性肉芽腫
5. Sister Joseph 結節

尿膜管遺残

画像所見で,臍から腹直筋背側を通って膀胱頂部へ至る経路の間に,膿瘍を認める.

造影CT では,膿瘍は周囲を高吸収の被膜に囲まれた液体貯留として認められる.

Sister Mary Joseph結節 あた467

結腸癌や膵臓癌などの消化器癌が臍部に転移して結節を作ったもの.原発巣が末期であることがおおい.

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